オイラーの贈物
本日は朝9時から関西モデルロケットクラブが開催するロケットの打ち上げ日でした。大阪市阿倍野区の長池運動場で開催され、参加者は6名。全員打ち上げに成功し、見事4級のライセンス取得です。おめでとうございます!
さて、今回は予定を変更してスーパー中学生の内容を紹介します。彼は大学受験までの数学の全範囲をまもなく学習し終えます。まさしくスーパー飛び級です。でも、向学心の強い生徒なので次は何をしていけばよいか相談を受けました。M氏が大学生の時に出会った素晴しい綺麗な式を学んでみる?ということで、一冊の名著を紹介しました。
京都大学工学博士の吉田武先生の著書「オイラーの贈物」です。皆さんにもこの書籍のまえがきをご紹介します。
まえがき
『 我が国の高等教育システムの最大の問題点は、分野全体を見渡す「分の厚い統合的著作」が極めて少なく、それを活用した「概論講義」も準備されていないために、学習者が自分の置かれている位置や、学問全体の目的を容易に見出すことが出来ない点にある。要するに、出発点も到着点も明示せず、地図一つも持たせずに、「さあ頑張れ」と旅立ちばかりを勧めているような状況である。
また本来「概論」は、入門であると同時に、そこから専門的な分野へと、滑らかに繋がっていなければならない。それは内容面だけでなく、学習者の興味を一つ上の段階へと、自然に導くようなものでなければならず、その意味で「十全な満足感」を与えるよりは、むしろ「少々の飢餓感」を与えて、より一層の向学心に火を点けるようなものであることが望ましい。 (中略)
世界が激動する中、我が国が安定した地位を占め、学生諸君が学問に邁進出来る環境にあらんことを念じて。高齢者の方々の自学自習に際し、他書参照のお手間が無いように念じて、「万古不易の学問」の概論書を三度ここに贈る。』
これを理解するには旧課程の行列とフーリエ級数の知識も必要なのでこれらをきちんと学習して、準備を整えてからこの書籍を愉しんでもらおうと思っております。^^
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